この記事では、FXや株で使われるチャートパターン・フォーメーション分析である、
ヘッドアンドショルダーズ・三尊について解説します。
ヘッドアンドショルダーは天井圏や底値圏で出現し、反転のサインとして使われる事が多いですが、
形だけ見ても、ダマシに引っかかってやられてしまいます。
出来る限りダマシを回避し、正しく使うために是非参考にして下さいね。
この記事に書いてあること
- ヘッドアンドショルダーとは?
- どうやって使うの?
- ヘッドアンドショルダーのパターン
- 正しく使うためのコツ
この記事で解決できること
- ヘッドアンドショルダー・三尊が出来る理由
- 勝つため守るべき事が分かる
- チャートパターンの認識力を向上させる方法
- ダマシを減らし正しく使う4つのコツが分かる
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まず、この記事の内容を理解するためには、ダウ理論による目線の付け方を知らなければなりません。
まだ狙う方向の定め方を知らない方は、まず読んでくださいね。
↓↓
ヘッドアンドショルダー(三尊)とは?
ヘッドアンドショルダーは
- 三尊
- 三尊天井
- トリプルトップ
と呼ばれるもので、『3つの山』で作られます。
天井圏や底値圏で現れて、トレンド転換を掴めるチャートパターン。
として有名です。形としては、
↓↓
このように、
・低い山2つを肩(ショルダー)
・高い山を頭(ヘッド)として
山が3つ作られます。
一般的なエントリーとしては、
↓↓
ネックライン(肩の根元)を割ったタイミングとされています。
何故これがエントリータイミングになるのか?ですが
まずヘッドアンドショルダーが出来る流れは、
↓↓
- 安値を切り上げ
- 高値を更新
これによって上昇トレンドが確定。
↓↓
この状態から、
- 高値を更新しなくなり(高値切り下げ)
- 押し安値を割る。
これによって、
その時間足の上昇トレンドが終了と認識される事で売られやすくなり形ができるので
ヘッドアンドショルダーズ・三尊は売りのエントリータイミング。
同じように、反対の形の逆ヘッドアンドショルダーズ・逆三尊は買いのエントリータイミング。
となります。
ダウ理論では安値を切り上げて高値を更新し続ける限り、上昇トレンドとして認識されますが、
切り上げ続けていた安値を下抜けることで上昇トレンドが終わってきます。
ただし、この時点ですぐ下降トレンドが始まるわけではなく、
- 上昇トレンドの終了≠下降トレンド開始
- 上昇トレンドの終了=レンジ開始or下降トレンド開始かなー?
です。なので、エントリーする場合はネックライン割れではなく、
押し安値ラインでのレジサポ転換をしてからエントリーをした方が
下位足レベルでの下降トレンドがスタートするタイミングなのでよりトレンドが分かりやすく上手くいきやすくなります。
↓↓
ネックラインを割るタイミングに飛び乗るのではなく、
↓↓
ネックラインを割った後、上昇しない事を確認(レジサポ転換等)してからエントリー。
ネックラインを割っただけでは、まだまだ逆行する可能性があるので、
飛び乗りでエントリーすると方向感は合っていても一時的な逆行による含み損でメンタルがやられます!
水平線、トレンドライン、インジケーター等で、根拠を重ねて、
形だけを見てトレードしないよう気をつけましょう!
実際どうやって使えば良いの?
先程も書きましたが、ヘッドアンドショルダー・三尊は、
天井圏や底値圏で現れて、トレンド転換を掴めるチャートパターン。です。
FX初心者の頃に考えていた天井圏や底値圏のイメージはこんな感じだと思います。
↓↓
上昇の途中や大きく伸びた所で揉み合えば、
そこを天井圏と判断し「反転下落するだろう。」と思い込むかもしれませんが、
天井か底かは、出来上がってからじゃないと分かりません。
天井圏と思ってもそこから更に上昇すれば、
結果的には底値圏になります。
↓↓
天井か?底か?
そんなものを当てる事に意味はありません。
動いてからじゃないと確定しない事を考えてもトレードには使えません。
トレードで使うには揉み合いの状態から、
- どちらに抜ける可能性が高いか?
- どのタイミングでついて行くか?
を自分の中で判断を固めておく必要があります。
ヘッドアンドショルダーズ・三尊は、天井圏や底値圏で出現すれば良いというよりも、
トレンド相場におけるレンジでの形を狙いましょう。
例えば
↓↓
逆ヘッドアンドショルダーズ・逆三尊に見える!と思って買ったとしても、
↓↓
一気に伸びずにポジションを持ち続けていたら大きく下に抜けて、
結局ヘッドアンドショルダーになってしまっていた。
という事になる場合もあります。
じゃあどうするか?
トレンド相場での中段持ち合い狙う。
↓↓
相場環境が上昇局面なら、
上昇中のレンジで逆ヘッドアンドショルダーズ・逆三尊が出た場合のみを狙います。
↓↓
高値圏や底値圏の反転では無く、中段持ち合いから動き出すところを狙う、
『トレンド継続パターン』
として捉える方がトレードには使いやすいです。
高値圏や底値圏という言い方については、
ドル円で言えば200円ぐらいだと高値圏、80円ぐらいだと底値圏という風に、
月足、週足レベルで認識出来る高値や安値として捉える方が分かりやすいです。
デイトレーダーが、その日のトレードで利益を上げるためには、高値圏・底値圏がどこかというより、
『今の価格帯が高い所か?安い所か?』を判断する必要があります。
なので
- 今の流れ
- 今の価格帯
- どちらに動きやすいか?
を意識してトレードを考えましょう。
ヘッドアンドショルダーのパターン
チャートパターン・フォーメーション分析といっても、
定番の形や分かりやすいものは意外と多くありません。
あくまで、自分自身でチャートパターンを認識し、その中で伸びるものと伸びないものの違いを見つけて、認識力を上げて行くしかトレードの精度を上げる方法はありません。
でも、
少しでも上達を早めるために
- ヘッドアンドアンドショルダーズ・三尊のパターン
- 伸びやすいポイント
をまとめますね。
ヘッドアンドショルダー・三尊(売りのパターン)として書いているので、
逆ヘッドアンドショルダー・逆三尊(買いのパターン)の場合は、反対に捉えて下さい。
-①一般的なパターン
典型的なもので、『上位足の相場環境として売りが強い場合』に下位足で綺麗な形が出れば比較的機能しやすくなります。
-②ネックライン切り上げ型
これが何故機能するか?
三尊が出来る時と同じく、上昇中トレンドが確定しトレンドラインが引けます。
↓
↓↓
この状態から、更にトレンドラインで反転上昇するも、高値を更新できずに下落。
このまま上昇トレンドラインを割るとどうなるか?
上昇トレンドラインを根拠に、
「買い」でエントリーしていたトレーダーが「売り」によって利益確定や損切りをする場所です。
ただし、これだけではまだまだ新規売りは入りません。
あくまで上昇局面での決済による一時的な下落です。
この、ネックライン切り上げ型も一般的なヘッドアンドショルダーと同じで、
『上位足の相場環境として売りが強い場合』に下位足でこの形が出れば機能しやすくなります。
この形は、
典型的なトレンド継続パターンである、ペナントの考え方と同じで、
下降トレンド中に発生する三角持ち合いで、最終的にトレンド方向に抜けるというものです。
難しく考えず、大きな流れである下降トレンドに対して、一時的な逆トレンド(短期的な上昇トレンド)が崩れたタイミングをトレンド転換点と見なしてエントリーして行くパターンになります。
この場合は、あくまで上位足の方向に沿って形を拾い、売り一本に絞ります。
-③三尊のダマシ
続いてはダマシのパターンとなるものです。
↓↓
形としてはヘッドアンドショルダー(三尊)と見せかけて、
ネックラインを割らずに上昇が継続するというものです。
いわゆるダマシ。
ただ、このパターンの場合意識して欲しい事があります。
それは、
あくまで、上昇ダウが継続しているだけです。
ダマシに引っかかるのは、チャートパターンが出来上がるのを待てていないだけです。
基本的にダマシは上位足に沿っているものが多いです。
↓↓
大きな流れが上ならヘッドアンドショルダー・三尊は狙わない。
仮に一旦下がっても、再度上に行く可能性が高くなるので、
ひたすら上方向に向かう可能性のあるパターンのみを拾って行きます。
↓↓
三尊が出来上がって一旦下がって、その時間足で下目線に切り替わっても、
大きな流れがまだ上なら、目線が再度上に向かうのを待てば良いだけです。
三尊と思ったのに、またダマシか!では無く、
自分からダマシに引っかかりに行っているだけです。
あらかじめ狙う方向を定めたら、その方向に向かうもの以外は捨てて下さいね。
実際のチャートで見て行くと
-例①
簡単にですが実際のチャートで見て行きます。
↓↓
1時間足チャートで見ると、
80期間のSMAが右上に傾き大きな上昇の流れが出来ていて、押し安値は割っておらず上を狙う方が良い状況。
そこで逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)が出来かけている。
↓↓15分足でボリンジャーバンドがスクイーズ中(レンジになっている状況)
15分足の赤丸の部分を更に5分足で見て行くと、
↓↓
上昇局面での三尊は無視です。
逆三尊やダマシのみを信じて行くパターンです。
↓↓
その後の動きとしては、
より大きな流れの方向に伸びて行く。
このように大きな流れの方向感が崩れなければ、
逆行する場合は動きにくく、
上位足の方向に動き始めたらすぐには止まらず大きく伸びる可能性が高いです。
-例②
先ほどと同じで
1時間足で単純移動平均線の期間設定を80で表示し、
右上に傾きが出来て上昇トレンドが確定している状況。
上目線が継続中のまま逆ヘッドアンドショルダーが確認できる。
↓↓
↓↓
15分足でも1時間足と同様の逆ヘッドアンドショルダーが認識できて、
肩の部分でヘッドアンドショルダー・三尊のダマシが発生しています。
↓↓
更に細かく5分足で肩の部分を見て行くと、肩(安値)を切り上げる逆ヘッドアンドショルダーが確認できて
買い方向への圧力が高まっているのが見えてきます。
これらの根拠から下にガンガン下がって行くよりも上がる可能性の方が高い事が感覚的にでも、理解できるかと思います。
↓↓
その後の動き
今回のものを抽象的に捉えてみると、
↓↓
こういうイメージです。
少し伝わりにくいかもしれませんが、
『大きなチャートパターンの中にも小さなチャートパターンが現れて、全てが同じ方向へ向かうもの。』
になります。
という風に根拠は重なれば重なるほど良いです。
ヘッドアンドショルダーを正しく使う4つのコツ
-①上位足の方向感は何があっても守る。
これは他のチャートパターンにも言える事ですが、
『上位足の方向は何が何でも守って下さい。』
これを無視すると一発で死ぬ。それぐらいのつもりで大切にして下さい。
これが守れないと、リスクリワードの良いトレードなんか出来ません。
少しでも逆行しにくく、利益を伸ばせる場所でトレードしたいなら守って下さいね。
↓↓
今回の80期間SMAの傾きのように、
インジケーターで見た場合、
見ている時間足よりも上の時間足で方向感が出ている時に、下位足で同じ方向へ向かうパターンだけを拾って下さいね。
他のものは潔く捨てましょう。
それと合わせて、『押し安値・戻り高値』による、ダウ理論での目線を意識して下さい。
上位足が上目線なら上へ向かうパターン。
上位足が下目線なら下へ向かうパターン。
それ以外は捨てます。
その中で分かる部分だけトレードする。その方が精度が上がり、無駄な損失を減らす事が出来るので、
利益を残す事が出来ます。
-②肩の位置に着目する
一般的なヘッドアンドショルダーのような肩の部分が揃うような、綺麗なチャートパターンにはならない事も多いです。
ただ、『値動きの基本はダウ理論』です。
●肩が切り上がるパターン
↓↓
このように上位足が上へ向かっている状況で
- 頭の部分の下落を否定するような上昇(買いが強い)
- 逆ヘッドアンドショルダーの肩の部分が切り上がっている(安値を切り上げている)
という事が確認できれば、
買いの圧力が徐々に高まってきていて、上位足の方向へ動きたい!という相場の感情を感じ取れます。
●肩が切り下がるパターン
↓↓
これも先ほどと同じく、
上位足が下へ向かっている状態で、
- 高値を更新できない
- 逆ヘッドアンドショルダーの肩の部分が切り下がっている(安値を切り下げている)
といった事が見えれば、
売りの圧力が徐々に高まってきていて、下がりたい!という相場の感情を感じ取れます。
-③客観的に見る
先ほどの肩を切り下げるパターンを例に挙げると、
↓↓
こう書かれると、肩を切り下げている逆ヘッドアンドショルダー(逆三尊)に見えて、
「あっ、ダマシね。」
って感じるかもしれませんが、
あなたが普段見ているローソク足の捉え方なら同じように見えますか?
他にも
↓↓
『三角持ち合い』にも見えませんか?
こんな風に
『あなたが認識しているもの』
を、
『他のトレーダーから見るとどう見えるか?』
という部分を常に意識しておいて下さいね。
-④時間軸を意識する
これは、僕が普段からとても意識していて、
マルチタイムフレーム分析(MTF分析)をする上で欠かせない事です。
先程のチャートでもう1度言うと、
↓↓
1時間足で逆ヘッドアンドショルダー・逆三尊が確認出来ます。
↓↓
15分足では肩の部分でもさらにチャートパターンが出ているし、
もっと大きく見ると、1時間足の逆ヘッドアンドショルダー・三尊も確認出来ます。
こんな風に
15分足のチャートからでも、1時間足を見てるトレーダーはどんな認識をしているか?
5分足を見ているトレーダーはどんな認識をしているか?
1時間足のチャートを見ているなら、その1枚からでも4時間足や15分足のトレーダーがどんな認識をしているのか?
が読み取れます。
この認識力を高めるには、
ローソク足の本数(チャートパターンを形成するまでにかかった時間)
を意識してチャートパターンを見る習慣を付けて下さい。
それが出来れば、1枚のチャートからでも複数の時間足の思惑を読み取れて、大きく伸びる可能性の高い所でエントリーできる可能性が高くなります。
なんとなくマルチタイムフレーム分析をするのではなく、時間足ごとの見え方の違いを考えていきましょう。
まとめ
今回はチャートパターン・フォーメーション分析の中でも
ヘッドアンドショルダー・三尊に絞った内容でした。
でも、他のチャートパターンの場合も考え方は同じです。
大きな流れに沿って、下位足でトレードを組み立てていかなければ、
当然のように、
- 損切り幅が広い。
- リワードは得られにくい。
- 勝率は低い。
といったものになってしまいます。
トレードはスプレッドもあるので、スタートの時点でマイナスです。
なので、少しでも勝率が高く、なおかつリスクリワード比も高くなければ利益は残らないし、増やし続けることは不可能です。
FXで利益を上げて行くつもりなら、何があっても大きな流れには逆らわないようにして下さい。
これは当たり前の事ですが、実際にトレードをして損失が出てしまうとメンタルがやられます。
メンタルがやられると感情的になって流れに逆らいます。
そんな状態で損失を取り返そうとすると、目の前の値動きばかり追いかけて、ひたすら損失を繰り返ます。
勝てるはずがありません。
チャートパターンを正しく使うためには、
- 上位足の方向を守る。(目線と勢い)
- 下位足がその方向に動くチャートパターンのみに絞る。
- 反対方向に動こうとするチャートパターンは無視し、その後のダマシを待つ。
- 普段の認識にプラスして、上の時間足ではどう見えるか?下位足ではどう見えるか?
これらを常に意識する事が大切です。
その上で損失を限定し、狙うものを一定にすれば自然と口座の資金は増えていきます。
ただ単にチャートパターンの形を見るのではなく、
- チャートパターンが出来る場所
- その時の相場の勢い
を必ず見るようにすれば、
もうダマシなんて怖くありません。
三尊、チャートパターンは
ダウ理論が基本です。
基本を徹底して、トレードを楽しんでいきましょうね。
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